インドひとり旅ガイド



 旅行記-初日-

初日(2010年8月10日)

 雨...。外は大雨だった。酷暑と言われる今夏にもかかわらず、外は大雨で幾分温度も低い。今日からのインド一人旅に暗雲が漂っている気がした。

 父親に車で相模大野駅まで送ってもらい、そこからがAM6:05のバスで成田空港に向かう。時折の雨のせいか国道16号線は大渋滞で、時間通りに空港に着くのか気がもたれたが、それでも東関道に入るころには雨もやみバスは快調に走り続けほぼ時間通りに到着した。

 チェックインと出国手続きを済ませ搭乗機に乗り込む。34Aのシートに向かうと、そこには東南アジア系の小太りしたオヤジ座っている。「Excuse me...」とオヤジに声をかけると「私は窓側の席に座りたい」のようなことをぬかし「Change、Change!」と言って微動足りしない。仕方なく隣の席に腰をかけ搭乗機の出発を待つ。搭乗機が動き出したころには隣のオヤジは既にいびきをかいて寝ていた...。

 機内サービスが一通り終わると、隣のオヤジはトイレに席を立つ。トイレから戻ると34Aの席を指差し「Your right seat !」と言い放つ。「ったく...オマエのせいで俺は『右側の席』に座っているのに、それをオマエに譲った34A『左側の席』を指差してそんなことを言うなんて、どういう了見しているんだ!!」と心の中で毒づく。このときのオヤジの発言。もう分かっている方もいるかと思うが、「right」は「右」と訳すのではなく「正しい」と訳すのが正解で、「あなたの正しい席に移りなさい」と言っていた訳なのだが、このときの私には「right」が「正しい」と言う意味に気が付くのには時間がかかてしまった...。ともかく「右」だろうが「正しい」だろうが、オヤジは身勝手であるのには間違いなく、さすがに温厚と言われている私も(誰に?)、オヤジの身勝手さに腹を立てシカトしていると、オヤジもそれに気が付いたようで、無理やり私と握手をし、34Aの席に戻った。

クアラルンプール国際空港
クアラルンプール国際空港
クアラルンプール国際空港
クアラルンプール国際空港
窓から
窓から
窓から
窓から
 普段の私は、出張だろうがプライベートの旅行だろうが、往路の交通機関内で眠れることはまずないのだが、このときは珍しく、うたた寝をすることができた。しかし、しばらくすると膝の辺りを叩かれオヤジに起こされる。オヤジがトイレに行きたかったのであるが、結局このあとトイレに行くたびに起こされ、その回数は6時間20分のフライトで5回にも及んだ...。素直に「Left seat」に移っていれば起こされずに済んだのに...。

 ほぼ定刻どおり、飛行機はクアラルンプール国際空港に到着した。クアラルンプール国際空港は他の空港とは異なり、到着と出発が同じフロアーとなっていて、難なくトランジットができてしまったのである。

 クアラルンプールまでの空路の苦い経験から早々に乗機に乗り込み○○Aの「Left seat」に着席する。隣はインド人(デリー行きの飛行機だから)。前には中国人(中国語の新聞を読んでいたから)。その隣はアメリカ人(そんな顔をしていた)。気が付くと中国人とアメリカ人が席から消えていた。何で2人とも席を移る必要があるんだろう...。謎が深い...。しばらくすると隣のインド人が前の席に移っていたので、気兼ねなくトイレに行けるのでラッキーと思っていたのだが、結局、一度も席を立つことなく7時間のフライトを終え、インディラ・ガンディー国際空港に到着した。

 イミグリを済ませ鞄をピックアプし、空港内で1万円を両替をする。この日のレートはJPY100=Rs49.05だったのでRs4,855となった。

 空港からPrepaid taxiで一路ホテルへ向かう。タクシーはエアコンも付いていないオンボロ車で、やたらエンストする(ドライバーが下手だから?)。やがて、市外の中心部へ差し掛かったのだが、大渋滞...。それもそのはずで、信号機がなく、右から左から対向車線にはみ出して、車やオートバイ、リクシャーが複雑に行き来している。交通マナーもあったものではない。
 渋滞を潜り抜けたタクシーは路地へ入って行く。そこにはラブホテル街を彷彿させるようかのようなホテルのネオンが広がっていた。
 チェックインを済ませ部屋には入ると、そこには小汚い空間が待ち構えていた。元々、ホテルは寝れればいいとの考えで、いつも安ホテルしか予約しないのだが、それでも「★★★」のクラス....。







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