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エローラ石窟群 

エローラ石窟群の概要

ellora  エローラ石窟群(Ellora caves)は、ムンバイから東に350キロメートルはなれたマハラシュトラ州アウランガーバードの郊外にある石窟群で、「エローラ石窟寺院群」ともいう。34の石窟が垂直な崖に掘られて作られているものである。寺院は仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教の3つの宗教のものに分かれている。

エローラ石窟群の行き方

 アウランガバードのセントラル・バススタンドからバスで1時間。日中は1時間間隔でバスは運行されている。
 アウランガバードはムンバイから飛行機で45分。1日2便。鉄道は9時間。 

仏教石窟群(第1~12窟)

エローラ石窟 インドにおける仏教衰退期である7~8世紀にかけてつくられた石窟で、第10窟以外はヴィハーラとよばれる僧院だったものである。
第10窟(ヴィシュヴァカルマ Visvakarma)
 7世紀に作られたチャイチヤ(礼拝堂)窟で、仏教窟では第10窟が唯一のチャイチヤである。インドのチャイチヤ建築の最高峰と言われ、馬蹄形にくり抜かれた空間には、高さ8mのストゥーパ(仏塔)と5mのブッダ坐像がある。
第12窟(ティーン・タール Teen Tal)
 3階建ての僧院。内部にはブッダ坐像などの彫刻が施されている

ヒンドゥー教石窟群(第13~29窟)

 6~9世紀頃に作られたのがヒンドゥー教石窟で、仏教石窟との違いは、全てチャイチヤであることである。
第15窟(タジャ・アヴァターラ Dasavatara)
 元々仏教石窟として作り始められていたものが、この地を支配していた王朝の勢力交代によりヒンドゥー教石窟に変更されたもの。
第16窟(カイラーサ寺院 Kailasa Temple)
 インド最大の石彫寺院で、岩山を掘り下げて、寺院としての形を作り出しているものである。ラーシュトラクータ朝のクリシュナ1世が8世紀中ごろに着工し、完成までに1世紀かかっている。
 カイラーサとはシヴァ神が住むヒマラヤのカイラーサ山といわれ、寺院全体にシヴァ神やシヴァ神にまつわる神話、さらには「マハーバーラタ」「ラーマーヤナ」などが彫刻として施されている。
第21窟(ラーメシュワラ Ramesvara)
 6世紀頃の石窟で、内部の彫刻がすばらしいことで有名。
第29窟(ドゥマール・ラーナ Dhumar Lena)
 7世紀半ばに作られた石窟。カイラーサ寺院に次ぐ規模の大きさ。

ジャイナ教石窟群(第30~34窟)

 9世紀頃にこの地を治めた君主がジャナイ教を保護をしたことにより作られた石窟である。
第32窟(インドラ・サバー Indra Sabha)
第33窟(ジャガンナート・サバー Jagannath Sabha)

観光データ

  火曜日
  9:00~17:30
  Rs250(16窟のみ)






アジャンター石窟群 

アジャンター石窟群の概要

アジャンタ アジャンター石窟群(Ajanta caves)は、ムンバイと同じマハラーシュートラ州にある仏教石窟群である。紀元前1世紀から6世紀頃までにかけて、ワゴーラー川湾曲部を囲む断崖をくり抜いて作られている。
 アジャンター石窟群は紀元前1世紀頃の前期と、5世紀頃の後期の2区分に分かれ、前期は上座部仏教期にあたり、後期は大乗仏教期にあたる。
 1815年に英国人士官のジョン・スミスにより発見され、1983年に世界遺産に登録された。 

アジャンター石窟群の行き方

 アウランガバードのセントラル・バススタンドからバスで3時間。午前中に3本運行。Ajanta Caves T-Junctionで下車しシャトルバスに乗り換えて10分。 

ヴィハーラ窟

アジャンター石窟 ヴィハーラとは「僧院」と言う意味で、ヴィハーラの用途として使用された石窟である。アジャンターの29窟の内、24窟がこれにあたる。
第1窟
 6世紀頃にヴァーカータカ帝国の皇帝ハリシェーナにより作られた。中央の広間の壁にはアジャンターを代表する壁画が描かれている。また、本堂入り口の両脇に描かれている蓮華手菩薩と金剛手菩薩は法隆寺金堂壁画の原型と言われている。
第2窟
 生まれたばかりのスイッダールタ王子(後の仏陀)を抱くハリーティ王妃や千体仏などの彫刻や壁画が残る、アジャンター石窟群後期の中規模の石窟。
第16窟
 仏陀の従弟アーナンダが出家をしたことを悲しむ新妻スンダリーの姿を描いた壁画などが有名。
第17窟
 ヴァーカータカ朝のハリシュナ王(位462年~481年)の治世、5世紀後半の石窟。壁画の保存状態が良好な石窟である。

チャイティヤ窟

 チャイチヤとは「聖なるもの」の意味を持ち、仏塔などが据え置かれた石窟で、第9窟、第10窟、第19窟、第26窟、第29窟がこれにあたる。
第9・10窟
 アジャンター石窟群で最古の紀元前2~1世紀頃のもの。彫刻は後期に加えられたもの。
第19窟
 5世紀後半から6世紀に造られた石窟。装飾がより細かく造りこまれている石窟である。
第26窟
 6世紀に造られた造られたが、未完成のまま放棄されたものである。全長7mのインド最大の涅槃仏像がある。そのほか多彩な浮き彫りが施されている。
 

観光データ

  月曜日
  9:00~17:30
  Rs250






チャンパネール & パヴァガル 

チャンパネール & パヴァガルの概要

Champaner-Pavagadh チャンパネール & パヴァガル(Champaner-Pavagadh Archaeological Park)は、2004年に世界遺産に登録された文化遺産。
 チャンパネールは4世紀頃からヒンドゥー教の王国の首都として栄え、8世紀にはチャウハーン朝ラージプート王国の首都となった場所であるが、15世紀にイスラム教勢力が侵出し、今日ではイスラム教のモスクが残る。ただ、実際にモスクを作った職人はヒンドゥー教寺院しか造ったことがなかったため、ヒンドゥー教建築様式のモスクとなっている。
 パヴァガルは標高762mのパヴァガル山にある遺跡でヒンズー教寺院のカーリー女神を祀る。 










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